先日、ある会社のリーダー研修で、
「信頼関係が成果に及ぼす影響」について
話をしてきました。

会社のリーダーの面々に、
グループに分かれて議論してもらい、
合意できたものを発表してもらいましたが、
素晴らしい発表でした。
リーダーにとっても、信頼関係構築は
大きな関心事であることが伝わってきました。

今日は、その信頼関係が
成果に及ぼす影響についてお伝えします。

人間関係において「信頼する」とは、
未来に期待して信じるということです。

ちなみに、「信用する」とは、
過去の実績などに対して信じることです。

チーム内での信頼関係が結ばれていると、
どのようなメリットがあるでしょうか。

一つには、
安心して仕事に取り組めるということです。

仕事の成果は「行動の集積」で表されます。
行動しないと、成果には結び付きません。
そしてその行動は、
大量で質の良い行動でないと、
良い成果は出せませんよね。

人が行動できなくなる最大の理由は、
「恐れ」です。
・不安だから、一歩が踏み出せない
・失敗するのが怖いから、行動できない
・人からできなかった人と見られるのが怖い
・嫌な思いをしたくないから、動きたくない

このように行動できない理由は様々ですが、
共通するのは「恐れ」なのです。

恐れをなくすには、
安全安心の環境を作ることです。

安全安心の環境があると、
人は自分で恐れから
自分の身を守る必要がなくなります。
安全安心の状態が感じられると、
人は刺激や成長を求めて動きたくなるのです。

信頼関係がある職場だと、
この安全安心の環境が手に入りますね。

自分の感情に正直になることができ、
仕事ものびのびとできるので、
自然と行動の量は増えてきます。

しかし、信頼関係が無い職場でも、
仕事の成果は求められますから、
行動はしないといけません。

そんな環境で行動する人は、
「恐れ」を感じないよう
自分の感情に蓋をして仕事をします。

そうやって仕事を続けていると、
ストレスを感じますし、
自分の身を守る力は本能的に働きますから、
いわゆる損得勘定で動きがちになります。

これだと、短期的な成果は出せますが、
だんだん人もチームも疲弊していき、
事故やメンタルの問題が起きやすくなり、
そこへの対処に、コストやエネルギーを
注がなければいけない状態になることは、
容易に推測されます。

信頼関係があると、
お互いの理解が進んでいますから、
増えた行動量に対しての
フィードバックの機会も増えます。
すると、行動の質も向上します。

お互いにフィードバックしあう機会が
増えることで、
さらにチーム内の理解が進み、
新しい提案やアイデアが
出されるようになります。

このプロセスを通して、
チームはさらに関係性を
強固にすることが出来るのです。

このようなチームでは、
外から入ってくる情報も、
自分たちをさらに発展させるリソースとして
活かせるようになります。

逆に信頼関係がないチームは、
個人個人を守ることに興味が向くために、
外からの情報を遮断する傾向が強くなります。

これだけの違いがあると、
当然、成果も変わってきますね。

さらに、チーム内の信頼関係を強くする
プロセスを経たメンバーは、
それをお客様や出入り業者にも、
応用できるようになります。

チーム内の信頼関係を強くするプロセスで
大切なことは、
前述したようにメンバー同士の相互理解です。

お客様に対しても、
相互に理解が進められる状況を
創り出すことができれば、
自然とお客様から信頼されるようになります。

信頼は未来への期待ですから、
お客様は、そこに投資しようという気持ちに
なるんですね。

これも、信頼関係が成果に影響を与える
ポイントと言えるでしょう。

さらに、
信頼関係を構築する体験を数多く実践し、
データを集めることで、
そのプロセスを標準化することもできます。

これは、どの職位においても
人財育成指導ツールとして使える
社内の知的財産になり、
競合他社との差別化にもつなげられます。

「信頼関係」を、
会社の理念や価値観においている会社は、
たくさんあります。

ですが、「信頼関係構築」を、
会社の戦略として取り入れてるところは、
どれくらいあるのでしょうか。

今日は仕事場の話でしたが、
これは家庭にも当てはまりますね。

あなたも信頼関係構築を
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