自分で自分に暗示をかけて、
しんどくなっていることはありませんか?
あなたは完璧主義と呼ばれる人ですか?
それともそうではないと思いますか?
今回の相談者はAさん。
大手企業の管理職をされています。
「仕事が完璧でないといけない」と
思ってしまう性格なので、
気になってしまうことがたくさんあり、
常にストレスやプレッシャーを
感じているそうです。
それが高じてか、
月曜の朝はいろいろ考えてしまい、
出社するのがおっくうな気持ちで
オフィスへ向かっているそうでした。
Aさんの会社は大きな企業ですが、
細かなミスも許されないような
契約の仕事が主であることもあり、
彼の周囲にも、完璧でなければという感覚を
持っている人は多いようです。
でも、「完璧でないといけない」という
思い込み(Aさんは『事実』と
言っていましたが)を持つがゆえに、
ストレスやプレッシャーを感じ、
月曜には出社恐怖症のようになるのは
本来のAさんが望んでいる姿ではありません。
そこで理由を聞いていくと、
・完璧な仕事でないと、
他人に迷惑をかけてしまう
・完璧な仕事だから給与がもらえる
・完璧な仕事をしないと、
人に認めてもらえない
こういった言葉が出てきました。
よくよく話を聞いてみると
完璧でないと許してもらえないような過去が、
Aさんにはあったようです。
でも、一つ一つが本当にそうですか?
例外はありませんか?
と問いかけていくと、
例外はたくさんあるのです。
・完璧な仕事でなくても、
他人に迷惑にならないことは
たくさんあります。
・完璧な仕事をしていなくても、
多くの人が給与をいただいています。
・完璧な仕事をしていなくても、
人に認められることはたくさんあります。
これらの言葉を聞いてAさんは、
「仕事って完璧でなくていいんですね」と
ホッとされ、緊張が取れた
少年のような表情で話されました。
そして、
「仕事は完璧なものでなくてはならない」
に変わる、
新たな仕事観を見つけてもらいました。
「仕事は活力を生むもの」
「仕事を通して自分の居場所をつくるもの」
「仕事は自分を成長させてくれるもの」
です。
Aさんに、これからは月曜日の出社前に、
これらの言葉を自分に投げかけることを
イメージしてもらうと、
嬉しそうな表情に変わりました。
人は思いつめると、
「それ以外にない」と
視野が狭くなってしまう傾向があります。
自分で自分に
暗示をかけているようなものです。
真面目な人ほどその傾向は強いでしょう。
自分の状態が悪くなった時に
自分で気がつけばいいですが、
自分では気がつかないうちに
心が蝕まれてしまうケースもよくあります。
常に、自分の状態には
注意を払っておきたいですね。