4月になりました。
桜があちらこちらで花開き、
明るい春を感じられるこの時期は、
入社式や人事異動、新体制が始まるなど、
期待と不安が入り混じる頃でもありますね。
私はこの変化を感じさせる雰囲気が大好きで、
毎年、電車や街で新入社員の姿や、
指導している先輩社員の姿を見ると、
「がんばれよ」と心の中で声をかけ、
私自身もとても前向きな気持ちになります。
こうした変化を感じさせる時期は、
自分のスタイルを変える
チャンスでもあります。
特に会社で仕事をしていると、
急にやり方を変えたりした場合、
「いったい何があったのですか?」と
周囲の疑問を呼ぶことが多く、
それが嫌で、
スタイルを変えられないという人も
いるほどです。
人は何か行動するときには、
その目的や理由を理解したがるものです。
普段は、理由が見つからなかったり、
「なんでですか?」と突っ込まれるのが
面倒になったりしてできないことでも、
変化の空気が広がっているこの時期だと、
「新年度だから」の一言で、
理由付けできます。
普段考えていることは、
ぜひこの時期に始められることを
お勧めします。
特に人事異動があったり、
新入社員が配属されたりする組織は、
「変えるチャンス」です。
その際に、オススメしたいのが、
「目的を考えさせる習慣」をつけさせること。
新しく配属になった人に対しては、
その部署ならではのやり方を
教える機会が出てくるでしょう。
この時に「やり方」だけ教えてしまうと,
組織変革には至りません。
「なぜそのやり方なのか?」を、
考えさせるのです。
これをしてほしいのは、
教えられる側にではなく、教える側。
教えられる側は、
新しいことを覚えなくてはいけないので、
ある程度必死になって理解しようとします。
ですから「なぜそれをするのか?」と、
質問しさえすれば、考えてくれますし、
わからなければ逆に質問してくるでしょう。
これに対して、教える側は、
早くやり方をマスターしてほしいという
気持ちが先に立つと、
やり方だけをどんどん伝える傾向に
なったりしがちです。
これで通してしまうと、
何かトラブルが発生した時に、
「○○さんの教えられた通りに、
やっただけです」
といった言い訳をするメンバーが出てきます。
目的を重視する教え方をしていると、
何をしたかではなく、
それをした目的は達成させられたかを軸に
話が出来ますので、
実践する人は、
自分の行動に責任を持つようになります。
ここはせっかくの変化のチャンスですから、
「何のためにそれをするのか?」を
教えるようにすることをお勧めします。
今年変えられたら、
やり方を教える時には、
必ず目的も教えるということが
来年以降は慣習にできます。
すると、目的意識の強いメンバーが、
人を教えるたびに育っていくでしょう。
特に、新入社員を教える際には、
この考え方は必須です。
目的を理解させたり、
考えさせることをせずに、
やり方を優先して教えてしまうと、
失敗を反省材料として活かす発想が
なかなか養われません。
こうした視点を、教育担当の方だけでなく、
すべてのメンバーで
共有してきたいものですね。
あなたも新年度の雰囲気を利用して、
組織変革に取り組んでみませんか?