■今日の質問
「『辞める』と言われたら、
あきらめてはいませんか?」
皆さん、こんにちは。
悩めるリーダーにブレイクスルーを起こす、
人財育成コーチの森泰造です。
現在、私が塾長を務める
「リーダーシップ実践マスター塾」の3期を
開講しております。
この塾ではこれまでに
様々な分野の職業を持つ塾生の方々が 、
それぞれの課題に意欲的に取り組まれ、
いくつものブレイクスルーした事例を
創られました。
今日はその中から、
辞めたいと漏らしていたリーダー格の
部下を見事蘇らせ、
会社に新しい取り組みを提案し、
実現させるまでに導いた事例を
シェアしたいと思います。
参加された塾生は、Aさん。
都内で美容関係のサロンを
複数経営されています。
従業員は皆真面目にやってくれているし、
Aさんが言えば反応してはくれるのですが、
自ら職場を良くしていこうという
雰囲気ではないのが、
Aさんは気になっていました。
そのためAさんは、
「ちゃんとした会社にしたいし、
従業員が自分で考えてくれるようにしたい」
と思い、その方法を模索中でした。
従業員のリーダー格の社員から、
退職を考えていると相談され、
対応に苦慮してもいました。
私の塾を受講されたのは、
そんな最中だったのです。
Aさんはまず最初に、
彼女の目指す「ちゃんとした会社」を
具体的なビジョンに変換しました。
それは、
「技術を分かち合えるような、
誰もがハッピーになれるサロン」。
そして、塾で私がお伝えしている
「アドバイスしたら終わり」
の教えに忠実に、
コーチングを従業員に対して実践して、
その声を未来に向ける対話を重ねました。
従業員同士が、感謝の言葉を
フィードバックし合える仕組みを作り、
ビジョン、価値観をシェアする機会も
意図的につくったのです。
すると、
退職したいと言ったリーダー格の社員は、
だんだんと主体性を発揮するように
なっていったそうです。
そして自分から、
職場のオペレーション改善の提案をし、
言うだけでなく業者との交渉までやって、
具体的な進め方の計画を立てて、
Aさんに持ってきました。
今、Aさんの会社は、
この従業員が提案した
新たなPOSシステムを導入しています。
これによって、
他の従業員の作業もシンプルになり、
さらに職場満足度は上がることでしょう。
辞めたいと言っていた従業員を
そのまま辞めさせていたら、
新POS導入は実現できなかった
かもしれません。
それ以上に残された社員の方たちの
ショックも大きかったことでしょう。
でもAさんは「やる」と決めて、
塾で学んだリーダーシップメソッドを
忠実に実行されました。
そして結果を手に入れたのです。
Aさんは、
微笑みながらこう言っています。
「仕事は以前より多くなっていて
大変なはずなのに、
あの子は毎日、
仕事を楽しんでいるようになりました。
辞めなくてよかった、とも言ってくれます」
Aさんのチャレンジはこれからも続きます。
今後は
「一人一人が技術を発揮して、
目の前の人を大切にする、
地域に根差したサロン経営をしたい」
というビジョンに向かって、
価値のある場づくりをしていきたい、と
笑顔で話してくれました。
人は無限の可能性を秘めています。
その可能性にチャレンジすると決め、
そして実践されたAさんの姿を見て、
私自身も大変感銘を受けました。
学びを実践できることは
すばらしいですね。
あなたは、「辞める」と言われたら、
あきらめてはいませんか?