■今日の質問

「言葉の定義を確認していますか?」  

 

こんにちは。

悩めるリーダーにブレイクスルーを引き起こす、

人財育成コーチの森泰造です。

 

今日は仕事で何気なく使っている言葉が、

生産性を阻害する要因になっている話をします。

 

例えば「コミュニケーション」という言葉。

 

お客様への苦情処理をこじらせ

問題を大きくした社員と、

その上司のよくあるパターンの会話を

想像してみましょう。

 

上司「お客様とコミュニケーションは

取っていたの?」

 

部下「はい、しっかりと取っていました。

でも先方が理解してくれなかったんです」

 

上司「それは取れてなかったってことだろう?」

 

部下「いえ、取れてました。コミュニケーションは。

先方の理解が無かったのです」

 

上司「いや、それは取れてないんだよ!(怒)」

 

部下「はい……」(何怒ってんだ?)

 

こんなやりとりを経験された方も、

いらっしゃるのではないでしょうか。

 

優しい上司なら、

ここで彼の言う「コミュニケーション」の

定義づけを教えるのでしょうが、

「それくらい常識だろ!?」と言うだけで

終わってしまう場合も多いことでしょう。

 

「コミュニケーション」という言葉は、

様々な使い方がされています。

 

大まかに分けると、

情報の伝達がなされれば成立する、

という解釈に基づいたものと、

相手がそれを的確に理解したり、

共感をして初めて成立する、

という解釈に基づいたものです。

 

「常識だろ」で終わっては、

永遠に「コミュニケーション」について

この上司と部下が理解し合うことはありません。

これは組織の生産性を大きく下げる要因です。

 

言葉の意味は、狭義と広義、

使われる分野などで異なることがあります。

特に外来語は多いですね。

 

「リーダーシップ」

「エンパワーメント」

「マネジメント」

「オペレーション」

「ビジョン」

「ミッション」

「メンター」

「コーチング」

「スーパーバイジング」

 

まだまだあるでしょう。

 

このような言葉を使うことを、

仕事上要求されることは多々あります。

 

けれど前述のような解釈の違いがあると、

求める成果からして違いが発生しますよね。

そして、感情的なロスにまでつながりかねません。

 

人は、自分の価値観でしか物事を捉えません。

言葉を発する時も、

自分の価値観を通して行うので、

発信する自分のフィルターと、

受ける相手側のフィルターの

二重にフィルターがかかった状態になります。

 

コーチングの技術では、

このフィルターがない状態にすることで、

相手の考えをコーチが正確に理解します。

 

コーチ(今回の場合は上司)は、

常に相手の言葉の

「正確な」理解者でなければいけないのです。

 

※これについては、後日また書くことにします。

 

意思疎通が図れないことによるストレスは

チームの士気や生産性を大きく低下させます。

 

私が研修をするときも、

言葉の定義づけ・共有は

最も重要視することの一つです。

 

一般的によく知られている言葉ほど、

意味をきちんと双方で確認したほうがいいですね。

 

それだけで、チームの生産性は

驚くほど上がります。

 

あなたは、言葉の定義を確認していますか?

 
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