■今日の質問
「行動したいのにできない自分の理由がわかりますか?」
こんにちは。
悩めるリーダーにブレイクスルーを引き起こす、
人財育成コーチの森泰造です。
今日は、「コーチになりたい!」けれど、
なかなか行動ができずにいる方が、
行動せずにはいられないものを見つけられた
お話をします。
Aさん(仮名)は、コーチ志望で普段は
医療関係にお勤めのシングルマザーです。
情感豊かで丁寧に話をされる方です。
コーチングを勉強されて、
自分の持っている気持ちで人を幸せにできる
コーチングで生計を立てられるようになりたい
と、私のところへセッションを受けに来られました。
Aさんの話をひとしきり聴いていくと、
・コーチになりたいのだが、
自分の事が好きでなく自分を大事にできていない
・職場では自分の意思を押し殺して、
つい相手の言いなりになってしまう
・こんな自分を否定してしまうことが、
自分の行動を止めているのではないかと思う
といった内容が出てきました。
では、コーチになって何をしたいのか質問すると、
「人を幸せにしたい」
「自分のあふれる感情で人を元気にしたい」
などのもっともらしい言葉が出てきます。
しかし、そこに感情の動きはありません。
まだそこに実感値の伴うイメージが
持てていないようです。
この状態では、人を幸せにするサポートをするのは
ちょっと難しいなと判断した私は、
Aさんの大切なものを探ります。
質問を重ねて出てきたものは
「家族との関係性」でした。
でも、ご家族との関係性の現状を聞くと
ご両親との関係も娘さんとの関係も
Aさんの理想とするような状態でないことが
わかりました。
親御さんに対しては、
「両親とも頑固で、私が言っても変わってくれない」
「二人とも、私の事を良く思ってはいない」
娘さんに対しては、
「娘は、私が正しいと思うことを言っても反発しかしない」
といった言葉が出てきます。
これらの言葉は、主語がAさんでなく
相手になっていますね。
主体性が失われている状態だと、
主語が自分ではなく相手になりがちです。
Aさんには、大切にしたい家族関係の中で
主体性を取り戻してもらうことが必要だと
感じました。
ではどうやって?
そもそも、Aさんは家族を大切にしたい
という思いがあります。
ですから、今の状態にはAさん自身も
「痛み」を感じています。
その痛みから解放された自分を過去の経験を
引き出し、そこからイメージしてもらいます。
そして、そもそも娘さんにとってどんな親でありたいのか?
両親にとってどんな娘でいたいのか?
家族の中でどんな存在でありたいのか?
を丁寧に訊いていいきます。
すると、
「温かく愛情を持って、家族の気持ちを
わかってあげられるような存在でいたい」
という願望が見えてきました。
それが実現できることをイメージするだけで、
Aさんの表情は一変しました。
そこで、冒頭で出た自分の言葉をどう思うか
訊いてみると、
「自分の事を好きでいられる、
相手の顔色を見て話すこともなくなる、
そんな自分になりたいです!」
と、変わりました。
Aさんは自分の一番大切にしたいものが大切に
できていなかっただけなんですね。
ここからは「どうやって変えていくか?」の方法論なので、
難しくはありません。
学んだコーチングの技術を使って、
家族の大切にしたい物事を引き出してあげられる
会話を心掛けるだけです。
セッション終了後、Aさんから長文の感想を
いただきました。
その一部をご紹介します。
『私の1番の願望は、何日も考えて1人でだした
答えより、泰造さんがここでしょ?って手を
とって気づかせてくれたところの方がしっくり
きたそんな感じです。
なんで私より私のことがわかっちゃうの〜?
とすっごくうれしい気持ちです。
そして、それができるようになったら、
私の夢を叶えられると確信も持てて
とてもワクワクしてきました。
ここに来るまでは、無理だと思ってやりたくなかったことが
すごくやりたいことになってる
不思議な変化です。
途中で、胸のあたりが温かくなっているのに気づいて、
大きな窓から見える目の前の夜の紺色の空が
同じ紺色だけど、
全体に明るくなったのがわかりました。
ぱぁ〜っと確かに違います。
一人でなんとかしてみようと
ここ数日も本気で自己対話をやっていましたが、
自分の嫌なところ、
問題点ばかりに目が向いてしまい
すごく苦しく暗くなってしまい、
アトピーも出ちゃいました。
そんなことを見透かしていたように、
泰造さんの私への温かいメッセージは、
「自分を傷つけないこと」
とても優しい声でした。
この時もすごく嬉しかったです。
私がコーチになりたい理由は、
誰かを幸せにしたいんだ。
こんな事ができるようになりたい。
そこにはっきり気づきました。
いくら稼ぎたいとか
何年後までにどんな生活したいとか、
私の場合はそこじゃないんです。
そのためにまず、これがしたい!
今までは、こうしていたんだ。
これからはこうしていける。
とスッキリしました。(後略)』
Aさんの今後の成長が楽しみです。
あなたは、行動したいのにできない自分の
理由がわかりますか?